ちきー様に「紡ぐものシリーズ」の家族写真のイメージをお送りしたら、 なんと!お礼にと絵のイメージの小説を頂きました!!!
感激すぎて、逝っちゃうかと思いました(笑)


(紡ぐものというのは、Lと月が結婚していて、月くんは男なのに妊娠して出産する。 というところからシリーズ化している小説です。 Lと月の間に生まれた長男がキラ、長女のミサ(とある事件から養女になった)、次男のエルの家族構成になっています。 BL、OKだよ♪って方はどうぞお読みになってくださいなv)




 キラの1歳の誕生日。私が生まれて初めて手に入れたものがあった。


「月君、何をしてるんですか?」

 先にベッドに入った月が大きな本を膝に、柔らかく笑っていた。

「ん?エルがね、小さい頃のキラの写真を見たいんだって。だから、昔の写真を引っ張り出していたところだよ」

 シーツの上に置かれた別のアルバムを指先で摘んで捲った。

「これはキラが歩き始めた頃のですね。上手く歩けないと泣いてしまって大変でした。きっと悔しかったのでしょうね」

「誰かに似て負けず嫌いだからね。あ、これ覚えてる?キラはお前で遊ぶのが好きだったから」

 月が私に見せたのは、歩く私の足にしがみ付いて笑うキラ。幼い頃、キラはこうして運ばれるのが好きだった。わざと歩調を乱して歩いたり、走ったりすると大きな声で笑った。

「キラは月君似ですからね、仕方がありません」

 キラに似た茶色の髪に触れた。洗われた髪は指に心地よい。

「お前にもだろ」

 笑いを含んだ反論がすぐさま返された。けれど、ふと、その笑いが消えた。月の手元には別の写真があった。キラが1歳になった時のもの。

「…L、写真を撮る事を許してくれてありがとう」

「私が撮りたかったんです」

「でも、僕らの為に信念を曲げてくれた」

「月君は子供がハウスに入所する際、何が行われるかご存知ですか?」

「…知らない」

 写真から視線を上げ、少し首を傾げて私を見る月。突然の会話の変化を訝しんでいた。

「ハウスへの入所は、全く別の人生を与えられると言う事です。その代償にそれまでの人生は葬られます。成長した子供の出来具合によっては、文字通り、墓を用意された者もいる。そして、子供の持っていた僅かな財産、着ていた服、家族の写真、それに名前。全てが剥ぎ取られました」

「L…」

「あいにく私は着ていた服以外何も持っていなかった。成長し探偵として名を上げた後も、私個人が所有するものを何も持ちませんでした。月君、貴方と逢うまでは」

 キラを抱いて笑う月。その隣で月の腰を抱いた私が並んで写っている。写真の月の頬を撫でた。

「これは私の人生が変化した象徴です」


	



「エルはあっち行って!キラの隣はミサなの!」

「…姉なら弟に譲ったらどうですか?」

「弟なら姉の言う事を聞いたら?」

「二人とも毎年飽きないね。ほら、ミサは僕の左、エルは右ね」

「月君、もっとこっちに寄って下さい。ほら、貴方達も詰めなさい。このままでは月君が切れてしまいます」

「なら、しがみついちゃえ!」

 がしっとミサがキラの腕にしがみ付いた。それを忌々しく見詰めるエルにキラが手を差し出した。手を握って貰った途端に浮上するエルの機嫌。

 月がキラの髪を撫でると、首をそらしたキラが笑った。私の顎先にあるキラの頭。いつかこの子に抜かれてしまう日も来るのだろう。

「L」

「はい…」

 レンズに向かう愛しい人の横顔を見る。昔も今も私を惹きつけてやまない月。

「こうしてずっと家族写真を撮ろうね」

 子供たちの後でキスをしている僕達の所為で、ワタリさんはシャッターを押し直した。



END


	



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