覚醒スル覚醒シタ覚醒スル覚醒シタ・・・

覚醒スルノハ魂
覚醒シタノハ・・・




ああ・・・。



な・・・んだ此処?
一体どこだよ。



俺は・・・死んだ。
・・・のか?


うっすら残る記憶を手繰り寄せてみた。
最新のメモリーは、確かに。

死んだよ、な。



よっこらせ、と。
仰向けだった半身を起こす。

気が付けば見渡す限りの白い世界。
真白な亜空間。
俺の下には頼りない地面。

その潔(イサギ)よいジンクホワイトは浮遊しているようにも、大地に根を張っているようにも思えた。


痛って・・・。
全身バキバキじゃん。

これ床?
フローリング?
どっちにしても硬てぇよ。
ああ、せめて布団の上で逝きたかった!

綿のように柔らかな感触を求めて、白いタイル張りの硬そうな地面を手探ると、途端に手元がふわふわに変わった。


おわっ!
なんだこれ?
己の概念で変わるのか?
なんつーフリーダムプレイス。

まさかマジ、ヘブン?


ポケットには夢の残骸。

残骸をそこから取り出し、風もないのに両手で囲いを作り火を点けた。
肺に送り込んだグレーな煙は、確かに俗世界の後味だ。




つかこんな時までヘビィなスモーカーって・・・。
魂になっても趣味嗜好は変わらないんだな。


一息ついて真っ先に脳裏に浮かぶのは、勝ち気な瞳の金髪ハニー。


あー・・・。
メロ何してるかな。

四六時中横に居るのが当たり前だった。
大切な俺のパートナー兼・・・。

イヤそれよりも何よりも。
アイツの劣等感は昇華できたのだろうか?
・・・何度拭っても消えなかったブラックセカンドコンプレックスってヤツは。


俺の命はかなり前から、それこそアイツと出会った瞬間から、メロ銀行に預け入れてある。
(貯蓄預金な)
だから、この結末はいいとして。

唯一の心残りは完結編でアイツの傍にいられなかった事。


覚悟の夜。
こっちが反論出来ないくらい、腹くくってんのがビリビリ伝わってきたから・・・。
もしかしたらアイツも・・・。
インヘブン?


なんて。
柄にもなくセンチメンタルなカンガルーが束になって襲ってきそうになったので、俺は二本目のタバコに手を伸ばした。


しっかしまさか最後の最期で蜂の巣とはね。
少しは手加減してくれっての、任務に忠実、クソ真面目な日本警察。
ハニーハントな俺も驚愕の展開だよ。


もう銃弾イラネ。
くっそ見とけよ。
次会ったら有無を言わさずヘビーマシンガンあたりぶっ放・・・

ってアレ?

ふと見ると、下の階で何やらややこしい手続きをしている見慣れた顔。
どうやらこの世界は、何層にも分かれ複雑に形成されているらしい。

俺のいるこの場所が、果たしてどのレベルの層なのかさっぱり見当もつかないが。
アイツ・・・。

なるほどね。
忙しい道選ぶなぁ。

復活おめでとう。

「Good travel!」

ってのはちょっと違うか。

「Good luck!
Great detective.」

俺はその背中に向かって称賛を込めた。


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